・プロジェクトマネジメントの専門知識を学びたい
・プロジェクトマネージャーとして周囲に評価されたい
・キャリアアップ(転職・昇進)したい
プロジェクトマネージャーとしてキャリアアップするために、
PMPの資格を取得はオススメです!
この記事では現役システムエンジニアが、
合格まで勉強方法等を簡潔に説明します。
- PMPとは?
- PMPを取得するメリット
- PMPを1発で合格する方法
- 合格へのポイント
- IT業界最大手のシステムエンジニア
- システムの要件定義から運用、保守まで、一連の作業を経験
- 数億円超プロジェクトのプロジェクトマネジメントを経験
- 約70名の学生からOB訪問を受け、IT業界やシステムエンジニアについて説明実績あり
宜しくお願いします!
プロジェクトマネージャー(PM)ってどんな仕事?
システムエンジニア(SE)のなかの職種の1つです。
「こんなシステムを作りたい」という要望をヒアリングし、
システムを作り上げるまでの過程で発生する
さまざまな課題や問題を解決することが求められます。
プロジェクトマネージャー(PM)として活躍する
多くのひとはPMPを取得しています。
プロジェクトマネージャーだけでなく、システムエンジニアの仕事について
詳しくはコチラの記事でお話していますので、よかったらご覧ください。
PMP(Project Management Professional)とは?
世界的に知名度の高い、プロジェクトマネジメントに関する資格
米国で設立されたプロジェクトマネジメント協会(PMI)
が認定するマネジメントの認定資格で、
米国内だけではなく世界的に知名度の高い資格です。
資格を取得すると新規事業の立ち上げや新製品の開発など、
「プロジェクトが円滑に進むようマネジメントする能力」
を持っているという証明になります。
そのため、PMPを保有しているとさまざまな業界で評価されます。
試験概要・試験形式
試験概要
180問が出題され、そのうち5問が採点されないダミーのテスト問題です。
つまり、採点対象は175問となります。
合格水準は106問/175問以上(60%以上の正答率)で合格です。
試験形式
CBT(Computer Based Testing)を使用した日本語の試験で、
試験結果は試験後すぐにわかります。(言語は英語なども可)
問題形式は
・4肢択一(大半はコレ)
・多肢選択問題
・複数回答問題
・マッチング
・限定的な穴埋め問題
もあります。
試験時間は230分で、3部構成です。
10分間の休憩を2回(2部と3部の開始前に)取得できます。
試験申し込み〜受験当日までの必要手続き等は
別記事でご紹介します。
受験資格・受験料
受験資格
PMPには
①学歴に応じたプロジェクトマネジメントの実務経験
②「35時間に相当する研修」の受講
が受験資格として定められています。
学歴 | 実務経験 |
---|---|
高卒・短大卒業 | 60ヶ月 |
大学・大学院卒業 | 36ヶ月 |
受験申込時に、実務経験に関する履歴書の提出が必要です。
しかも履歴書は英語で書かなければなりません。
また、履歴書提出後にランダムで
「実務経験の証跡」を求められます。
偽りの情報を書いてもいいですが、痛い目を見る可能性もあります…
受験料
受験料は、PMIの会員・非会員で異なります。
資格取得後も維持するには3年ごとに更新が必要です。
(更新時は費用のみで再試験はなし。)
ケース | PMI会員 | PMI非会員 |
---|---|---|
受験料 | 405$ | 555$ |
再受験料 | 275$ | 375$ |
資格更新料 | 60$ | 150$ |
PMP取得後の更新手続き等は、別記事でご紹介しています。
よかったらご覧ください!
PMPを取得するメリット
① 転職に有利に働く
プロジェクトマネージャーの募集要項に
「PMPを取得していること」
が含まれている事があります。
募集要項に書かれているのは、
PMPホルダーの素質を知っている証拠、
つまり”変な企業”ではないと思って大丈夫です。
また、PMPは国際的に認識されている資格なので、
外資系企業の採用時でも威力を発揮します。
② 社内アピールにつながる
PMPを取得することで、
社内でプロジェクトマネージャーとしての立場が確立します。
- プロジェクトマネジメントの実務経験を積んでいる
- プロジェクトマネジメントの専門知識を有している
特に若手のうちに
プロジェクトマネジメントの知識も経験もある
となると抜群に評価されます。(実体験談です)
—
私自身は「プロジェクトマネジメント×ほかのスキル」
と、2軸でのキャリアを積もうとしています。
若いうちにPMPを取得する
↓
さまざまなプロジェクトにアサインされ、
マネジメント経験を積むことができる
↓
・プロジェクトマネジメントのスキルを徹底的に伸ばす
・ほかのスキルを伸ばす
どちらか選択ができる(視野が広がる)
↓
どちらの道に進もうとも、それはキャリアアップにつながる
と、良いこと尽くしだと思いませんか??
1発合格までの学習プロセス
受験時の筆者の前情報
- SIer業界のシステムエンジニア。
- プロジェクトマネジメントの実務経験は3~4年程度。
- PMPの事前知識はゼロ。
熟練のプロジェクトマネージャーではないですが、
10案件以上、また1案件あたり数億円超のプロジェクトの
マネジメント経験があります。
私は
・学習期間:2ヶ月
・学習時間:100時間(うち、35時間の必須研修を含む)
で1発合格しました。
2~3時間/日のペースで
無理なく進めました!
STEP1:必須研修を受講する(35時間)
闇雲に参考書で勉強始めるのはNG。
知識のベースを作るために
「35時間に相当する研修」を最初に受講しましょう。
研修はe-Learningでも構いませんが、
私はトレノケート主催の
「PMP(R) BOOT CAMP ~新試験対応版~」を受講しました。
受講のメリット
・教材はPMBOK 第6版がベースだが、アジャイルに関する情報も補足してくれる。
・研修中は毎日複数のケーススタディを出してくれる。
・200問程度の問題集を提供してくれる。
STEP2:研修教材の復習(10時間)
研修教材で学んだ「PMP合格のポイント」を復習しましょう。
「PMP(R) BOOT CAMP ~新試験対応版~」
を受講すると、下記のテキストがゲットできます。
特にサブテキストがオススメです。
端的にまとめられていてわかりやすいです。
なお、暗記は不要。理解できていれば全く問題ないです。
過去のPMPは暗記すれば合格できましたが、
逆に今は暗記しても歯が立たないです。
STEP3:アジャイル実務ガイドの熟読(20時間)
基礎知識を習得したら、「アジャイル」の学習に進みましょう。
プロジェクトの進め方は3種類に大きく分けられます。
- 予測型(ウォーターフォールモデル)
システム設計 → 製造 → テスト → リリース と順々に進める方式。 - アジャイル型
最終的に作り上げるシステム機能を細かく分ける。
まず1つの小さな機能に対して設計 → 製造 → テスト → リリース を実施。
ほかの小さな機能に対して設計〜リリースを繰り返す方式。 - ハイブリッド型
予測型とアジャイル型を併用して進める方式。
アジャイル実務ガイドの基礎的な内容は
以下の記事でご紹介します。
—
過去のPMPでは予測型の問題が大半でした。
2023年現在は
・予測型:20%
・アジャイル型:30%
・ハイブリッド型:50%
の出題量だと思ってください。
つまり、
「アジャイル」を理解しているかが合格への最大のポイント。
私は「アジャイル実務ガイド」を使って勉強しました。
知識のインプットはコレだけでいけます。
お値段は電子書籍だと7000円、
冊子だと8000円程度かかります(2024年3月現在)。
PMP合格には必須です。ぜひご購入ください。
STEP4:問題を解く(30時間)
ここまで知識のインプットが中心でした。
あとは「問題を解いて復習して」の反復をするだけです。
私が使った教材を紹介します。
プチまな
PMBOKの第6版は1世代古い(2023年現在、最新は第7版)内容ですが、
アジャイル関連の問題も出題され練習問題としては十分です。
値段は550円/月(税込)で非常にお得です。
アジャイル強化追加問題集
「【2021年新試験対応】【アジャイル強化モジュール】PMP®受験対策 アジャイル強化追加問題集」
を使用しました。
アジャイルに特化した問題集はなかなかありません。
こちらの問題集は必須だと思ってください。
※2024年3月現在、上記問題集は
「【最新版】【第7版/新試験対応】PMP問題集+模擬試験(2023年9月~)」
に更新されたようです。
リアルタイム模擬試験
「PMP®試験リアルタイム模擬試験」
(リンクは2024年4月模試のページ)
インテュイット合同会社が主催する模擬試験で、
定期的に開催されています。
受験料は約1万円ですが、約30%割引チケットが配布されています。
必ず活用しましょう!
本番試験の範囲は以下の通りで、
形式も230分で180問と本番同様です。
(1)以下のPMI公開済みドキュメントに準拠した内容を中心に出題します。
・PMBOK®ガイド第7版
・アジャイル実務ガイド
・2021年1月2日改定 試験内容概要(Examination Content Outline、2020ECO)
・その他の指定された参考書類
(2)全180問、60問毎(1~60問,61~120問、121~180問)の3つのセクションに分かれています。
緊張感持って受験でき、最後の追い込みに有効です。
ぜひ活用ください。
なお、こちらの模擬試験に合格
(できれば8割以上の点数で)できないと
本番試験の合格は難しいと思ってください。
もし模擬試験が不合格であれば、
苦手な箇所やアジャイル実務ガイドを徹底的に復習しましょう。
合格へのポイント
① PMBOKの暗記は無駄。
以前はPMBOKの冊子を暗記すれば余裕の合格だったようですが、
現在はシチュエーション問題がほとんどを占め、考えて解くことが必要です。
これまで人気だった参考書は、大半が役立たないです。
(例えば 虎の巻 等)
暗記したいならアジャイル関連を暗記してください。
必要最低限でOK。
なんでもかんでも暗記に走るのは合格への遠回りです。
② 練習問題や模擬試験を解きまくれ。
1問の難易度というより、時間との戦いになります。
シチュエーション問題が大半なので、
最初は「そのシチュエーションを想像する」ことが難しいでしょう。
本番試験は230分で180問解くため、
1問にかけられる時間は1分程度です。
その間に
「こんなシチュエーションだから、このプロジェクトマネジメント方法が最適」
ということを考え出さねばいけません。
そのため、問題を解いてPMPの出題形式に慣れることが、合格への近道です。
③ 実務経験と”PMBOKのお手本”にギャップがあることを理解する。
これはどういうことか?
「プロジェクトに致命的な問題が発覚したとき」を例にすると、
- 実務
上位のプロジェクトマネージャにエスカレーション(報告)する。 - PMBOKのお手本
問題が発覚したとき、まず自分で対応策を考え、解決に向けて動く。
実務でも当然、エスカレーションするときに
問題の対応策を考えてから動く場合もありますが、
PMBOKでは「まず自分が動け」というのがお作法になっています。
システムエンジニアの方は
「え?そんな悠長にしてられないよ」
「いやいや、そうする前にやることあるでしょ」
と思うことが所々あるので、ご注意ください。
筆者は使わなかったがオススメできる学習教材
最後に、私は使いませんでしたが
オススメできる学習教材を3つご紹介します。
Udemy
①
動画を使った勉強方法が自分にあっているという方、
Udemyを活用しましょう。
Udemyは定期的に割引されているので、要チェックです。
アジャイルに関してもっと学習が必要と感じた方は
こちらのコンテンツの活用も検討してください。
何度も言いますが、
アジャイルを理解することが合格には必須です。
BizLearn PM
【PMBOK®ガイド第7版対応】IT プロジェクトマネジメント
「35時間に相当する研修」を、PMBOKの最新(第7版)の内容で
提供しているコンテンツです。
専任のチュータが担任でつくので、
わからない箇所を何度も質問できるのが特徴です。
E-Project
「35時間に相当する研修」を
e-Learningで受講したい方は、上記の研修がおすすめです。
上記の研修がよかった という声を多数聞きました。
お値段は10万円程度かかりますが、
ほかの「35時間に相当する研修」と比べたらお手頃な値段です。
まとめ
今回はPMP(Project Management Professional)の資格を
1発で合格するための方法をご紹介しました。
PMPの取得はプロジェクトマネージャーとして
キャリアアップ(転職・昇進)するためにオススメです。
業務経験が浅くても、ポイントを押さえれば絶対に合格できます。
諦めずに、頑張ってください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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