いつも体がだるいのは何故だろう…
健康診断の結果はそこまで悪くないんだけど…
この先、もっと体に異変が起きてしまうのかな…
健康に気をつかいたいけど面倒だな、そう思う方は少なくありません。
また、ダイエットや運動に励んでいる方でも、実は健康に異常をきたしていることはありえます。
例えば、週3日ジムに通っていると外見は健康かもしれませんが、
週7日飲酒していると肝臓にダメージが蓄積します。
今は大丈夫でも、将来絶対に体に異変が起きます。
「人間ドック」で目に見えない体の健康状態を確認することが重要です。
この記事では人間ドックの魅力や、何歳から受診すべきか、その理由を5分でわかるように説明します。
- 人間ドックと健康診断の違い
- 人間ドックの最大の魅力
- 筆者の人間ドックの結果
- IT業界最大手のシステムエンジニア
- 数億円超プロジェクトのプロジェクトマネジメントを経験
- 筋トレ歴:15年、健康的な食事を心がけて:15年と、健康的な体づくりを長期実践
- 人間ドックの結果は5年前から「問題なし」を継続中
宜しくお願いします!
人間ドックとは?
病気の予防・早期発見が目的
人間ドックは
・自覚症状のない病気
・将来的に引き起こす恐れがある疾患や臓器の異常
などの早期発見や予防のために、全身を対象に行われる検査です。
人間ドックは健康診断の一部だが、任意検査の扱い
健康診断の内容は必要最低限の基本的な検査がほとんどで、費用は無料か低額です。
人間ドックも健康診断の一部ですが、法的義務がない任意検査のため自己負担となります。
人間ドックと健康診断の違いを以下の表に記します。
人間ドック | 健康診断 | |
---|---|---|
目的 | 健康診断では見つかりにくい病気の 早期発見・予防、将来の発症リスクの把握 | 病気の早期発見(おもに生活習慣病) |
検査項目数 | 50個程度(詳細は下記表参照) | 10個程度(詳細は下記表参照) |
費用 | 基本検査項目は約3~5万円。 検査内容やオプション検査によって追加費。 | 原則無料(場合によって一部負担) |
保険適用 | なし。 | あり。 |
受診機関 | 人間ドックを行っている医療機関から自由選択。 | 健康診断を行っている医療機関から選択。 企業によっては医療機関の指定がある。 |
検査結果 | 医師から直接説明、WEBで確認、 後日結果書類を郵送など。 | 後日結果書類を郵送 |
検査時間 | 半日コース:2〜3時間 1日コース:7〜8時間 | 1〜2時間 |
健康診断と比べて圧倒的に細かい検査が可能
人間ドックは検査項目が多く、
従来の健康診断では見つけることが難しかった病気の早期発見ができることが最大のメリットです。
人間ドックではさまざまな角度から身体を調べることで、
自覚症状のない病気まで見つけられるようになります。
※実施する検査項目は医療機関によって異なります。検査項目名称も異なる場合があります。
※「△」は医師の判断により省略可。
検査項目 | 人間ドック | 健康診断 | 解説 | |
---|---|---|---|---|
身体計測 | 身長 | ○ | ○ | |
体重 | ○ | ○ | ||
肥満度 | ○ | × | ||
BMI | ○ | × | 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で計算。 「22」が最も病気になりにくい。 | |
腹囲 | ○ | ○ | メタボの診断基準の1つ。 男性は85cm未満、女性は90cm未満が基準値。 | |
聴力検査 | オーディオメーター | ○ | ○ | |
眼科検査 | 視力 | ○ | ○ | |
眼圧 | ○ | × | 眼圧< 21(mmHg)の場合は緑内障の疑いあり。 | |
眼底 | ○ | × | 高血圧・動脈硬化・糖尿病 の合併症の有無に有効。 | |
呼吸器検査 | 胸部X線検査 | ○ | × | |
上腹部超音波検査 | ○ | × | 胆石や腎臓結石の有無、 脂肪肝の判定に有効。 | |
肺機能 | ○ | × | 喫煙者で検査値が低い場合は禁煙すべき。 | |
消化器検査 | 胃X線検査 | ○ | × | バリウムを飲んでX線撮影し、 膨らみ具合、変形、病変の有無を確認。 |
胃内視鏡検査 | ○ | × | 粘膜を直接観察することで、腫瘍・潰瘍 ・炎症・ポリープなどを診断する。 | |
循環器検査 | 心電図 | ○ | ○ | 心筋梗塞、不整脈などの疑いをチェック。 |
血圧 | ○ | ○ | 正常血圧は 収縮期:< 120(mmHg) 各長期:< 80(mmHg) | |
心拍数 | ○ | ○ | ||
血液一般 | 白血球数 | ○ | × | |
赤血球数 | ○ | × | ||
血液素量 | ○ | × | 血液中に含まれるヘモグロビンの量。 | |
ヘマトクリット | ○ | × | 一定の血液量に対する赤血球の割合 を%表示したもの。 | |
MCV | ○ | × | 赤血球1個の大きさを表す指標。 | |
MCH | ○ | × | 赤血球1個に含まれる ヘモグロビン量を表す指標。 | |
MCHC | ○ | × | 赤血球の一定容積に対する ヘモグロビン量を表す指標。 | |
血小板数 | ○ | × | 血液を凝固させる働きがあり、 値が小さいと出血しやすくなる。 | |
血液型 | ○ | × | ||
血清学検査 | CRP | ○ | × | 体内に炎症の経過を観察するときの指標。 |
RF | ○ | × | 関節リウマチの検査。 健康な人でも陽性になることがしばしば。 | |
HCV抗体 | ○ | × | C型肝炎ウィルスの感染状態を調べる指標。 | |
HBs抗原 | ○ | × | B型肝炎ウィルスの感染状態を調べる指標。 | |
HBs抗体 | ○ | × | B型肝炎ウィルスの感染状態を調べる指標。 | |
RPR | ○ | × | 梅毒の検査指標。 | |
TP抗体 | ○ | × | 梅毒の検査指標。 | |
甲状腺機能検査 | TSH | ○ | × | 甲状腺ホルモンの分泌調整を行う。 |
FT4 | ○ | × | 甲状腺ホルモンの1つ。 | |
肝機能検査 | AST(GOT) | ○ | △ | 肝臓に存在する酵素。 肝障害の時に高値になる。 |
ALT(GPT) | ○ | △ | 肝臓に存在する酵素。 肝障害の時に高値になる。 | |
γ-GTP | ○ | △ | 肝臓、膵臓、血清、腎臓などに存在する酵素。 肝障害があると高値になる。 | |
ALP | ○ | × | ||
LDH | ○ | × | ||
総ビルビリン | ○ | × | 黄疸(おうだん)の原因となるもの。 肝臓の病気、胆管の障害などで高値になる。 | |
総蛋白 | ○ | × | 全身の栄養状態を指す。 | |
アルビミン | ○ | × | 血液中のタンパクのなかでも重要なもの。 | |
A/G比 | ○ | × | 低値になる場合は要検査。 | |
腎機能検査 | 尿素窒素 | ○ | × | 腎機能が衰えると血液中に溜まり高値になる。 |
クレアチニン | ○ | × | 筋肉中の物質からできる老廃物。 腎臓でろ過され尿中に排出されるが、 腎機能が衰えると排泄量が低下し高値になる。 | |
eGFR | ○ | × | 慢性腎臓病の早期発見につながる指標。 | |
尿酸 | ○ | × | 尿酸値が高いと腎機能の低下や、 痛風発作の可能性あり。 肝機能に対する基準値でもある。 | |
脂質検査 | 中性脂肪 | ○ | △ | 検査前の食事の影響を強く受ける。 高値はメタボや糖尿病につながる疑いあり。 |
HDLコレステロール | ○ | △ | 善玉コレステロールのこと。 動脈硬化を改善する働き。 | |
LDLコレステロール | ○ | △ | 悪玉コレステロールのこと。 動脈硬化を促進する働き。 | |
non-HDLコレステロール | ○ | × | 総コレステロール – HDLコレステロール。 LDLコレステロール以外の 動脈硬化因子も追加で評価できる指標。 | |
総コレステロール | ○ | × | ||
血糖検査 | HbA1c | ○ | × | 過去1〜2ヶ月の血糖の状態を表す指標。 基準値は4.6〜5.9%、それ以上は糖尿病の疑い。 |
空腹時血糖 | ○ | △ | ||
骨密度検査 | 骨密度 | ○ | × | |
Zスコア | ○ | × | 同世代で同性の人の平均 を100とした場合の値。 | |
Tスコア | ○ | × | 同性の人の骨密度が1番高い年代 (20〜44歳)を100とした場合の値。 | |
尿検査 | 尿比重 | ○ | × | |
尿pH | ○ | × | ||
尿蛋白 | ○ | ○ | 陽性の場合は腎臓に原因あり。 発熱や疲労で一時的に陽性になる場合あり。 | |
尿糖 | ○ | ○ | ||
尿ウロビリノーゲン | ○ | × | ||
尿潜血 | ○ | × | 尿路の異常を見つける検査。 | |
尿白血球 | ○ | × | ||
便検査 | 便潜血 | ○ | × | 大腸ポリープ、腫瘍の有無を確認。 有りの場合は二次検査が必要。 |
診察 | 問診・胸部聴診・腹部触診 | ○ | ○ | |
婦人科検診(女性のみ) | 子宮頸部細胞診、婦人科診察 | ○ | × | |
面接・生活指導 | 結果説明、生活指導 | ○ | ○ |
上記は半日コースでの検査で、オプション検査を追加する場合は1日コースになることが大半です。
オプション検査の検査項目例は以下とおりです。
- CT検査(胸部、腹部、大腸など)
- 脳MRI
- 上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査
- 乳房超音波検査
- マンモグラフィー(乳がん)
基本検査項目やオプション検査項目は医療機関によります。
ご自身が検査したい内容に合わせて医療機関を選択しましょう。
人間ドックは何歳から受診すべきか?
A. 20代から毎年受診すべき。
人間ドックは20歳から受診可能ですが、多くの人は30歳を超えてから受診します。
ライフスタイルの変化(結婚、出産、育児、転職、昇進、介護など)が起きやすいからと言われています。
人間ドックは、そのときの体の状態を確認して終了、ではありません。
前回の受診結果と比較することで、小さな変化を見つけやすくなります。
つまり経年変化の追跡こそ、予防医療の効果を最大限に発揮できるのです。
体の変化は蓄積です。
学生の頃は食事も睡眠も、無茶しても問題なかったかもしれませんが、実は体を蝕んでいる可能性も。
社会人になると如実に体に異変が起きます。
ストレス、運動不足、寝不足など原因はさまざま。
だからこそ、理想は20代前半から、遅くとも20代後半から人間ドックを受診し、
健康状態をデータ化していつでも見れる状態にすることが、病気の早期発見や予防につながります。
「病気じゃなくても健康に気をつかう」きっかけになる
人間ドックを受診したことある方はお分かりいただけるかと思いますが、
すべての検査項目が異常なしになることは稀です。
どこか1つでもB判定以下の場合、どう改善したら良いか気になりませんか?
人間ドックは
・自覚症状のない病気
・将来的に引き起こす恐れがある疾患や臓器の異常
などの早期発見や予防のために受診しますが、検査結果を生活習慣に活かすことが最大の目的だと思います。
- 肝機能検査の結果が悪ければ、アルコールを控えようかな
- 尿酸値が高ければ、ビールを控えようかな
- 血糖値が高ければ、甘いものを控えようかな
そんな「健康意識の芽生え」につながるのが人間ドックの最大の魅力です。
何をするにしても「体は資本」です。
体への自分磨き(自己投資)はいくらやってもOKだと思ってます!
私、30代男性が実践する自分磨きのおすすめを別記事にしています。
よかったらご覧ください。
参考:筆者の人間ドックの結果(2022年)
頻繁に運動し、食生活も気を遣っている私の、2022年の結果を載せます。(各検査結果は割愛)
「前回」は2017年の結果です。
私は会社の福利厚生制度で人間ドックを受診しています。
試しにいくつかの医療機関を毎年回ってみましたが、「聖路加国際病院」が最高です。
同じ医療機関で2回目の受診はここが初です。
・心電図や上腹部等音波、肝機能、血清が5年前と同じくB判定
・上部消化管と腎機能がB判定へダウン
・血液がA判定へとアップ
・そのほかは5年前と変わらずA判定
という傾向がわかりました。
B判定へダウンした上部消化管について、逆流性食道炎の傾向があるとのことで、
食後3時間は横たわらないよう医者からアドバイスがありました。
腎機能は尿素窒素が基準値よりオーバーしていました。
日々、たんぱく質を摂取する量が多いのか、腎臓に負荷がかかっているようです。
来年に向けて上記2点を改善できるよう、生活を見直します。
実は各検査結果も5年前から良くなっているのが多かったです。
これも体への投資を継続しているからですね!
まとめ
今回は人間ドックについてご紹介しました。
20代から人間ドックを受診することは、健康的な生活習慣の確立に、確実に役立ちます。
確かに1回の受診で数万円しますが、毎年受けて自分の目に見えない体の状態を知ることが重要です。
ご自身の体は、あなただけの体ではありません。
いつか後悔しないよう、一度受診してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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